園ママの回顧録 3

一冊のノート 3
裕太を教室におくりとどけたある日のことだった。

めずらしく裕太は、バイバイと振る私のその右手をはなさなかった。

おやっと思ったが、ごく自然に裕太の手をふりほどこうとした私の手は、

裕太のすがりつくような力にかなわなかったのだ。

保育士は、そのやりとりに気付き裕太を包むように抱き寄せた。

「裕くん。お母さん、お仕事に行くのよ。先生と一緒に、行ってらっしゃいをしようよ。」

それでも裕太は、私の手を離さないでいた。

私の出勤しなければいけない時刻はじりじりと迫っていた。

つづく


同じカテゴリー(子育て)の記事
八名温泉(鉄泉)
八名温泉(鉄泉)(2006-02-19 17:00)

保育の楽しさ実感
保育の楽しさ実感(2006-02-19 11:12)

園ママの回顧録 4
園ママの回顧録 4(2006-02-14 19:00)

一冊のノート 2
一冊のノート 2(2006-02-14 09:00)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
園ママの回顧録 3
    コメント(0)